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  • かぜ[かぜ症候群]

自然に治癒するものか、治療が必要なものかの鑑別が重要

かぜ症候群、感冒とも言われます。症状としては、咳や鼻水、喉の違和感に加え、全身の倦怠感や発熱が主なものとなるでしょう。様々な解釈はありますが、私個人としてはウイルスによる上気道の感染で、かつ自然治癒するもの、と解釈しています。ウイルス性の疾患は自然治癒するものがほとんどですが、同じウイルス性の病気でも、EBウイルスやサイトメガロウイルスが原因となる伝染性単核球症という病気では入院が必要になることもあります。また一見かぜのように見える症状であっても、抗生物質が必要な溶連菌の感染であったり、かぜから肺炎に移行するものもあるので、その鑑別が非常に重要になります。

ひと昔前まで、かぜ症候群に対して抗生物質が実際に処方されていた時代がありました。しかし、かぜはウイルスの感染によるもので、抗生物質が効くことはありません。また、抗生物質が重症化を防いでくれる効果もほぼ期待はできないのです。むしろ、下痢や薬疹など、抗生物質の副作用の方が目立ってしまうことが多く、抗生物質に対する耐性菌が増えてしまうというリスクもあることから、抗生物質の処方および服用には慎重であるべきでしょう。

大和田 悠樹 院長
キュアステーション イオンモール北戸田クリニック
大和田 悠樹 院長
戸田市/美女木東/北戸田駅
●内科 ●アレルギー科
  • 大腸がん[直腸がん・結腸がん]

受診する機会を逃さないことで未然に防ぐ

大腸は、約1.6mの臓器でその個人の身長とほぼ同じ長さと言われています。肛門側に消化した食事を運ぶ蠕動運動と、水分を吸収することで便の形成に働いています。大腸は盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸および肛門に分類されます。肛門から約12cmまでは直腸と呼ばれ、排便機能に特に重要です。それより口側が結腸となります。大腸がん(結腸がんと直腸がんの総称)は、罹患数および死亡数ともに増加傾向で、2021年における女性のがんによる死亡数の第1位で、男性の2位です(厚生労働省人口動態統計より)。大腸がんの発生には食事をはじめとする生活習慣、環境因子および加齢などが影響していると言われており、大腸粘膜や腺腫(ポリープ)に遺伝子のバリアント(異常)が蓄積して発生すると言われています。大腸がんの大部分が、良性のポリープである腺腫から癌が発生します(adenoma- adenocarcinoma sequence)。つまり、発がんする可能性のあるポリープを切除することで大腸がんの発生は予防できると考えられています。仮に発がんしても、早い段階で癌が発見された場合は、大腸内視鏡的切除(大腸カメラで癌を切除すること)で治癒が得られる可能性が高いので、定期的な大腸内視鏡検査が必要です。一方で、大腸がんのおよそ5%と少数ですが、遺伝する大腸がん(原因遺伝子が明らかにされているもの)もあり、遺伝性大腸がんと総称されます。代表的な疾患として、家族性大腸腺腫症(大腸に100個以上のポリープが多発する疾患)とリンチ症候群(大腸がん以外に子宮、卵巣、胃や尿路など多彩な関連腫瘍が発生する疾患)などがあります。家系内に該当する疾患がある方は、まず大腸内視鏡検査を受けることをお勧めします。最後に、検便(便潜血反応)などを契機に無症状のうちに大腸がんが見つかることが最も望ましいですが、血便、腹痛、便秘や下痢など症状が出てから内視鏡検査を受ける方も少なからずいらっしゃいます。症状があっても決して手遅れではありません。内視鏡的切除や外科的大腸切除で治癒が得られることも多いです。「検査がこわかった」、「痔だと思い込んでしまった」など受診しない理由はそれぞれあると思いますが、受診する機会を逃さないことが重要です。気がかりなことがある場合は、まずはかかりつけ医に相談してみてください。

柿添 学 院長
大滝大腸肛門クリニック
柿添 学 院長
横浜市戸塚区/戸塚町/戸塚駅
●胃腸内科 ●消化器内科 ●肛門科 ●内視鏡内科
  • ロコモティブシンドローム

立つ・歩くことが難しくなったら「ロコモ」の可能性も

ロコモティブシンドロームとは年齢を重ねるにしたがって、立つ・歩くなどの運動機能が低下する状態を指します。骨、関節、筋肉、神経など運動器の機能に問題が生じると、自分で立ったり歩いたりするが難しくなります。放っておくと筋肉量が減ったり、骨がもろくなったりする「サルコペニア」につながり、車いす生活や寝たきりになってしまう可能性があるため注意が必要です。

ロコモティブシンドロームの予防には簡単な運動を継続することが有効ですが、「毎日一万歩を目途に歩けばよい」というものではありません。運動時に心肺機能や筋肉に負荷がかかっているかどうかによって、運動の成果が大きく変わってくるからです。また、ロコモティブシンドロームの背景には骨粗鬆症、変形性疾患、腰痛症などの病気が隠れている可能性もあり、原因を正しく特定したうえでそれぞれの病気にアプローチすることが大切です。ご自分の健康状態に不安があるようでしたら、整形外科やリハビリテーションの専門家に相談なさることをおすすめします。

森岡 宣伊 院長
横浜プライベートメディカルプラクティス
森岡 宣伊 院長
横浜市西区/みなとみらい/みなとみらい駅
●内科 ●外科 ●麻酔科 ●美容皮膚科
  • にきび

今できているニキビは皮膚科で治療、ニキビ跡の相談は美容クリニックへ

お肌にニキビができるかどうかは、残念ながら遺伝的な要因も大きいと思います。皮脂の分泌が多い方は毛穴が詰まりやすくなり、どうしてもニキビができやすくなってしまいます。
ただ、それに加え、間違ったスキンケアやメイク、皮脂を増やす食事など続けると、よりニキビが悪化することになります。また、ホルモンバランスや環境の変化によるストレスがニキビに影響することもあります。ニキビは一筋縄では解決できないことが多いですが、知識を身に着け、コツコツ治療を継続していくことで、確実に自己ベスト肌に近づくと思います。

ニキビ治療は年々進化しており、保険診療の治療薬でも効果が期待できるようになっています。そのため、まずは保険皮膚科を受診して適切な治療を行っていただき、火種が小さいうちに対処することが大切です。治療のスピード感を上げたい方、またはニキビ跡が気になる方は我々などの美容クリニックに相談いただき、適切な施術を選択していただくとよいと思います。今は医療を選べる時代になってきましたので、ぜひ諦めずに、ご自身のお肌と向き合っていただきたいと思います。

寺村 幸 院長
WITH BEAUTY CLINIC(ウィズ ビューティ クリニック)
寺村 幸 院長
渋谷区/代官山町/代官山駅
●美容皮膚科

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歯科医師から聞いた
『歯や口の病気』の対処・治療方法

  • 歯周病

定期的なメンテナンスで予防を。痛みには内科治療薬の服用もあり

歯周病は 口内の細菌によって引き起こされる炎症性疾患です。特定の細菌によるもので、歯磨きをしていても磨き方次第では歯周病になってしまうこともあり得ます 。無症状に進行していくことが多いですが、歯茎からの出血や歯茎の痛みで歯科医院を受診される方もいます。放置してしまうと、歯がグラグラとして最終的には骨が溶けて歯が抜けてしまうこともあります。歯周病 の治療は、原 因となる歯の汚れである歯垢や歯石の除去をしていくことが基本となります。歯周病が進行して重度の方は歯周内科治療を併用することもあります。薬で口内の細菌を減らしてから歯科衛生士によるクリーニングを行 い、 その後もメンテナンスを継続していくことが大切です。歯周病を予防するためには、やはり定期的な検診の受診と毎日の歯磨きが望ましいです。歯磨きを徹底することはもちろんなのですが 、患者さんが毎 日しっかり歯磨きをしていて も、どうしても磨き残しはあるものです。磨き残しをなくすため、磨く順序なども含め歯科医師及び優秀な歯科衛生士が歯ブラシの当て方なども指算しますよ。

前川 崇嗣 院長
錦糸町マルエツMiniデンタルクリニック
前川 崇嗣 院長
墨田区/太平/錦糸町駅
●歯科 ●小児歯科 ●矯正歯科 ●歯科口腔外科 ●訪問歯科診療
  • 歯周組織再生療法

守りの治療から攻めの治療の時代に

歯周病は歯ぐきの炎症にとどまらず、歯を支える骨や歯根膜といった歯周組織全体を壊していく病気です。これまでの治療は「進行を止める」ことが中心で、失われた組織を取り戻すことは難しいとされてきました。歯周ポケットを浅くし、清掃しやすい環境をつくることで進行を抑える、いわば守りの治療が主体だったのです。

しかし近年、「歯周組織再生療法」という新しい治療法が登場しました。代表的なのが「リグロス」という薬剤で、これはもともと医科で開発されたものを歯科に応用したものです。リグロスを用いることで骨や血管、歯肉などが再生され、歯周組織を取り戻すことが可能になりました。これにより、歯周病治療は単なる進行抑制から「再生を目指す」攻めの治療へと大きく変化したのです。

実際の治療では、失われた部分に人工骨などと併用してリグロスを応用し、組織の再生を促します。これは人工物を単に埋めるのではなく、患者さん自身の組織の回復力を引き出す点が大きな特徴です。まさに、従来では考えられなかった「元の状態に近づける」ことができる治療といえるでしょう。

今では保険診療としても認められており、限られた医院ではありますが、積極的に取り入れることで多くの患者さんの生活の質を改善しています。歯周組織再生療法は、従来の「守りの治療」から一歩進んだ、未来志向の歯周病治療といえるでしょう。

藤野 健正 代表理事
きょうどう歯科・大袋
藤野 健正 代表理事
越谷市/袋山/大袋駅
●歯科 ●小児歯科 ●歯科口腔外科 ●訪問歯科診療
  • むし歯[う蝕・カリエス]

むし歯は予防できるもの。食生活を整えるとともに鼻呼吸などを心がけて

むし歯の原因には細菌や歯質などがあるとされていますが、私は「食べ物」の影響がもっとも大きいと考えています。これは野生に生きる動物たちにむし歯がみられないことからも明らかであり、自然のものを食べていればむし歯にならないと言えるでしょう。つまり、むし歯にならないためには「食べ物を整える」ことが大事なのです。

たとえば「甘いものを食べたい」と考えて、お皿の上のチョコレートケーキを食べたとしましょう。このとき、食べ終わったお皿は洗剤をつけて洗わないときれいになりませんが、これはチョコレートケーキを食べた後の歯も同じです。一方で、同じ甘いものでもリンゴなどの果物であれば、簡単に水で洗い流すことができるでしょう。このように汚れを落としてむし歯を予防するためには食生活はとても重要なものであり、当院はそこを大切にしています。また、食べることは生きることと言われるように、身体をつくるのも食べ物です。全身健康を守っていくためにも、食生活を見直していきたいですね。

使い終わったお皿を水につけておくと簡単に汚れが落ちるように、お口の中を清潔に保つには「唾液」が十分に分泌されている必要があります。唾液の分泌を促すためには、適度にリラックスした状態で鼻呼吸を心がけることが大事です。お口の病気を遠ざけるためにも(1)舌が上顎にくっついている(2)きちんと口を閉じている(3)上と下の歯に隙間ができている――ことを意識して、正常なポジショニングを身につけていただくとよいでしょう。

渡辺 勝 院長
わたなべ歯科
渡辺 勝 院長
春日部市/中央/春日部駅
●歯科 ●小児歯科

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獣医師から聞いた
『動物の病気』の対処・治療方法

  • 犬の白内障

根本治療は外科手術。併発の場合は原因の病気をしっかり治して

白内障は、水晶体が濁り視力が低下してしまう症状で、犬によく見られる病気です。原因は遺伝的なものから、他の病気がきっかけで併発してしまうなど様々です。老齢だから白内障になるとも一概には言えませんし、目が白っぽくなっていても実は白内障ではない場合もあります。飼い主さんが気づく症状としてわかりやすいのは、目が白くなることが挙げられます。しかし初期の段階では痛みやかゆみなどの症状もなく、飼い主さんの方でわかるのはかなり進行してからになります。初期の段階ですと、動物病院で専用の顕微鏡で検査をしないとはっきりとした診断が下せないことが多いです。ある程度症状が進行すると痛みが出てくることもあり、進行を遅らせる点眼薬などもありますが、完全に治療するには外科手術が必要になります。遺伝が原因となると1~2歳から白内障になってしまうこともあり、この場合は予見予防というのは難しいです。目の炎症や糖尿病など他の原因がある場合は、まずその原因となる病気の治療をしっかりとすることです。健康診断を定期的に受診し不調を見逃さないことも大切です。愛犬の様子は日頃から気をつけて見て、物にぶつかりやすくなるなどの異常があらわれたら一度獣医師にご相談ください。

近藤 竜太 院長
白金高輪動物病院
近藤 竜太 院長
港区/白金/白金高輪駅
●犬 ●猫
  • 犬のケンネルコフ

長引くかぜの症状は要注意。同居のペットがいる場合は早めの受診を心がけて

英語でケンネル(kennel)は犬小屋、コフ(cough)は咳を意味し、すこし前までは「犬のかぜ」を総称する病名として使われていました。そして人間のかぜと同じように、犬のかぜの約9割は体に備わった免疫の力で自然によくなることが一般的です。

一方で、咳・くしゃみ・鼻水といったかぜの症状がなかなか改善しない場合は、検査によって原因を特定し適切な治療につなげることが大切です。ケンネルコフの原因には11種ほどのウイルスや細菌があり、病気の原因を調べるにはコロナウイルスなどでお馴染みのPCR検査が有効です。検査の結果、細菌が原因であれば抗生剤などを使用し、ウイルスが原因の場合は免疫力を向上させる治療を行います。

ケンネルコフの予防にはワクチンなどがありますが、ウイルス性のものに対する抑制効果はあっても細菌性のものに対する効果は期待できません。とはいえ、多頭飼いをしているなど同居のペットがいる場合は、感染した子から次から次へと感染が広がってしまう恐れがあるため、ワクチン接種や早めの受診を心がけていただくとよいでしょう。

小薗江 亮太 院長
渋谷動物医療センター
小薗江 亮太 院長
渋谷区/渋谷/渋谷駅
●犬 ●猫 ●ハムスター ●フェレット ●ウサギ ●鳥 ●その他
  • 犬猫の歯周病

歯周病の進行防止にはお口全体のクリーニングが有効

歯周病の大きな原因はお口の中の細菌です。健診などで来院された際に一緒に口腔内のチェックをしていただくことがありますが、歯石が付着している子を多く見かけます。歯石の付着は細菌が増殖する要因になりますが、意外と意識されている方は多くないように思います。また、腎不全をはじめとした臓器不全が歯周病を悪化させる相互要因となることも知られています。そのためまずは歯周病の原因を正しく特定し、根本的な問題を取り除くことが大事になります。歯周炎は進行性の炎症性病変ですので放っておくと歯の根の周囲組織が溶け、さらに進行すると顎の骨が溶けてしまうこともありますので注意が必要です。当院では必要に応じて抜歯を行う歯を評価するために頭部C Tスキャンを行うこともあります。

たとえば「犬歯」の根っこは長く、鼻腔のすぐ隣まで伸びています。そのため歯周病が進行すると歯槽骨という骨が溶けて、口と鼻がつながってしまう(口腔鼻腔瘻管:こうくうびくうろうかん)ことがあります。こうなってしまうと犬は慢性的な鼻炎や副鼻腔炎、肺炎のリスクが高い状態になり、QOL(生活の質)が著しく低下します。このような場合も適切な処置を行うことにより、ぐったりした様子だった犬が元気に飛び回るようになったり、ご飯をもりもり食べたりするまでに回復してくれることもあります。

歯周病の治療は原因に即して行われますが、進行を防ぐためには見えない歯周ポケットの隅々までクリーニングすることが大事です。飼い主さんの中には麻酔をかけることに抵抗がある方もいらっしゃいますが、獣医師と相談しきちんとリスク評価をしたうえで、必要があれば麻酔をかけてお口全体をきれいにしてあげるとよいでしょう。

萩原 幸大 院長
宮崎台どうぶつ病院
萩原 幸大 院長
川崎市宮前区/宮崎/宮崎台駅
●犬 ●猫
  • 犬の歯周病

小さいころからの歯みがき習慣で歯周病を予防する

犬の歯周病は、3歳を超えると7~8割が罹患しているメジャーな疾患です。これは、犬の歯を磨く習慣が浸透していない現状が要因と言えます。歯みがきをしなければ歯周病になり、逆を言えば歯みがきをすれば予防できるものなのです。そのため、小さいころから歯みがきケアをすることが大切です。歯周病は、予防ができる疾患であり、歯みがきは病院に来なくても、おうちでケアができる予防法になります。
犬は、口の中を触られるのが苦手です。つまり、歯みがきにより歯周病の予防はできますが、罹患してしまった場合は痛みや不快感からより一層処置を嫌がってしまうということを知っておきましょう。いかに、歯みがきの時間を楽しい時間に変えていけるかが大切で、小さなときから歯みがき習慣をつけておくことが重要です。歯周病に罹患することで後々の健康にも影響が出ます。特に、歯周病によって血液中にばい菌が流れることで、心臓病になりやすくなります。心臓病があると麻酔のリスクが格段に上がるため、歯科処置そのものができなくなることがあります。無麻酔での歯石除去は、医療行為でないばかりか、痛みやストレスによりその後の歯みがきを受け入れてくれなくなる為当院ではおすすめしません。
このような悪影響が出ないように、予防することが大事です。

加藤 彰朗 院長
みらいペットクリニック
加藤 彰朗 院長
さいたま市岩槻区/宮町/岩槻駅
●犬 ●猫

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