溶連菌による咽頭・扁桃炎への対処
小児の急性咽頭炎・扁桃炎の病原体の多くはウイルスですが、細菌では溶連菌の頻度が高く、5歳をピークに4歳~小学生の間で多く見られます。症状としては発熱、倦怠感、咽頭痛、皮疹、腹痛や嘔吐など。
診察所見としては、特徴的な咽頭所見(咽頭の点状出血斑)、イチゴ舌、皮膚所見(小さな赤い発疹など)などをチェックしていくことになります。
治療としては、ペニシリン系抗菌薬の10日間内服が基本で、これでリウマチ熱発症を予防できます。最近は、溶連菌咽頭炎の2‐3週間後以降に発症する、急性糸球体腎炎の頻度は減少しています。無症状のお子さんの咽頭の検査をすると、10~20%は溶連菌が陽性となり、これを保菌といいます。保菌は抗菌薬治療の対象とはならず、また、3歳未満では続発症としてのリウマチ熱は見られないため、原則、抗菌薬は不要です。
- 上落合クリニック
- 泉田 美知子 院長
- さいたま市中央区/上落合/大宮駅
- ●小児科 ●アレルギー科 ●内科 ●糖尿病内科 ●内分泌内科