生活の質を下げてしまう下肢静脈瘤は、日帰り手術で治療が受けられる
下肢静脈瘤には、足に悪さをしないタイプと足に負担をかけるタイプがあります。足に負担をかけるタイプは、患者さんにとって苦痛なことが多いタイプでしょう。人の身体には、静脈血管の中に血液逆流の防止弁が存在しています。日常生活において立ちっぱなしの仕事、遺伝性、妊娠・出産により、その防止弁が壊れてしまうと、足の静脈の血液が心臓に戻らなくなり、足の下方に血液が溜まるようになります。そして、足に負担がかかるという状態になるのです。
症状としては、血管に血が溜まることで血管がふくらんだりポコポコしたりします。また、足が重い、だるい、むくむという症状も目立ちます。静脈瘤は命に関わる病気ではないため、症状が出たことで命を落としたり足を切断したり、血の塊が体内のどこかに飛び、梗塞になることもありません。ただし、足の負担が出てきて、生活の質が落ちてしまう病気です。そのため、症状があり、おつらい場合は治療を受けることをおすすめします。
治療には、まずは医療用弾性ストッキングを装着することが選択されます。また、根本治療として手術も可能です。手術は、血管内カテーテルの治療のため日帰りで受けられます。手術は片足30分と短い時間で終わるため、患者さんにとって負担が少ない治療だと言えるでしょう。治療後は、その日のうちから歩いて帰ることが可能で、家事もできます。次の日からは、軽い仕事なら可能です。
静脈瘤は、日頃の生活を意識することで予防できます。立ちっぱなしにならないように適宜足を休めることも、予防の1つでしょう。
- さいたま静脈瘤クリニック
- 橋本 千尋 院長
- 川口市/栄町/川口駅
- ●内科 ●循環器内科