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  • 帯状疱疹

薬の服用が基本。定期的なワクチン接種での予防が効果的

帯状疱疹とは赤い斑点や水ぶくれが集まり帯状に現れる皮膚の病気です。原因は幼少期にかかる水疱瘡のウイルスです。体内に潜伏していた水疱瘡のウイルスが、例えば日焼けや癌の化学療法、疲労など、何かしらの理由で免疫力が低下し、抑えきれなくなると出てきます。わかりやすく言うと、元々人の体内にいたものが人の隙をついて出てくるイメージでしょうか。
症状は、最初はチクチク、ひりひりした感覚があり、1週間ほど経過するとその部位に湿疹や水ぶくれが出てきてかゆみや痛みを伴うようになります。さらに時間が経過するとかさぶたがついて元の皮膚へと戻っていきます。
帯状疱疹の治療は薬物療法が効果的で、水疱瘡のウイルスに有効な薬の服用で快方に向かいます。薬なしでも治せますが、その場合は神経痛がひどく出ることが多いので、診断された時点で薬を服用するのが基本です。予防策としては帯状疱疹のワクチン接種が有効です。接種すると何年かは抗体が作られ罹患しにくくなる、罹患しても重症化はしにくくなるので、定期的なワクチン接種で予防されることをお勧めしています。

白石 英馨 医師
こすぎ皮ふ科
白石 英馨 医師
川崎市中原区/小杉町/武蔵小杉駅
●皮膚科 ●小児皮膚科 ●アレルギー科
  • 新生児黄疸

精査すべき黄疸、様子を見ていい黄疸など、対応は様々

一般的に黄疸は日齢1-2以降に出現し、日齢5-7をピークに軽減していきます。
新生児は生理的に黄疸を呈しますが、その範囲を超えた場合を病的黄疸といいます。黄疸の物質ビリルビン濃度が高い場合(生まれてからの日数で決まっている)は、光線療法などの治療が必要です。当院では、退院後の黄疸のフォローも簡単に行えるよう皮膚黄疸計を用意してあります。「皮膚がかなり黄色いけど次の健診まで待っていいのかな?」なんて疑問に思うようなら、すぐ計測しにいらっしゃってください。生後1週間をこえ、普通であれば軽減していく黄疸が生後2週間以上続く場合を遷延性黄疸(せんえんせいおうだん)といいます。遷延性黄疸には体質的黄疸や母乳性黄疸、そして哺乳量不足による黄疸などがあります。いずれにせよ、一度受診いただくことをおすすめします。「母乳栄養だから」と短絡的に母乳性黄疸と判断するのも危険です。また母乳性黄疸なら、すぐ人工栄養に変更するような安易な対応も間違いです。精査すべき黄疸、様子を見ていい黄疸、少し栄養管理を変えればよい黄疸など対応も様々ですので、2週間以上続く黄疸は一度受診したほうがいいでしょう。
遷延性黄疸や、一度落ち着いたのに再び強くなってきた黄疸のなかには、肝・胆道系の疾患がみつかることがあり、早期発見早期治療が望まれます。便の色(母子手帳についている便カラーカードが有用)、栄養法、体重増加などを踏まえ、母乳性黄疸、授乳量不足による黄疸遷延、閉塞性黄疸(肝・胆道系疾患:胆道閉鎖症など)を見極める必要があります。

三浦 文宏 院長
しんつなシェルキッズクリニック
三浦 文宏 院長
横浜市港北区/綱島東/綱島駅
●小児科 ●アレルギー科 ●新生児内科
  • 心房細動

早期発見が何よりも大切

不整脈の一種である心房細動は、年齢に従って増えてくる疾患です。心房細動は具体的な症状に乏しく、実に5割の方は気がついていないと言われています。心房細動にも様々なタイプがあり、普段は正常な脈で時々症状の出るタイプ、何日間が続いて症状が消えてしまうタイプなど、いくつかに分かれます。症状が続いているようであれば心電図で見つかりますが、そうでない方の場合、自覚症状がなければ気が付かないことが多いのです。心房細動で危惧されるのは、心臓の中に血栓が生じ、血液の流れに乗り、脳血栓に代表される重大な疾患を引き起こしてしまうことです。かつては、心房細動がたまに起こる場合には危険性はさほどでもないと言われていた時代がありました。ですが、心房細動による脳血栓は、脳の大きな領域の血栓に繋がりやすいと言われており、甘く考えることは禁物です。
発症する要因は複合的なものがほとんどであり、動脈硬化を起こす高血圧や糖尿病等の疾患がベースになると考えられています。年齢とともに頻度が上がっていくことから見て、1番の原因は年齢と考えることができ、動脈硬化が進んでいくと考えることも出来ます。
治療としては、アブレーションが代表的です。アブレーションとは、カテーテルを用い、心臓の中に管を入れ、電気の力で原因となる箇所を焼灼(しょうしゃく)する治療のことで、若い方の場合、脳血栓を予防するためのお薬を長期的に服用することは避けたいですから、アブレーションが積極的に採用されます。逆に高齢者の場合、血管そのものがもろくなってしまっていることもあり、リスクが生じます。また、心房細動が起こってから時間が経過していると、治療そのものが難しくなり、再発が起こりやすくなる傾向があります。
いずれにしても、早期発見が何よりも大切であり、そのためには健康診断を定期的に受けることが重要になります。

谷 正人 院長
サルスクリニック武蔵境
谷 正人 院長
武蔵野市/境/武蔵境駅
●内科 ●循環器内科 ●腎臓内科 ●糖尿病内科

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歯科医師から聞いた
『歯や口の病気』の対処・治療方法

  • 歯周病

『歯周病』は定期的な歯石取りだけでは不十分。きちんと治療できる病院を探しましょう

歯周病の主な原因は、歯ブラシが足りないこと。歯の周りの汚れです。
症状は、歯茎が腫れたり、骨が溶けたり、歯が下がったりします。慢性疾患なので、患者さんの日々の口腔内管理が非常に大事になります。患者さんの日常に寄り添っていかないと完全に治すことが不可能な病気だと考えています。

治療法は歯石の除去が必要になってきますが、世の中の歯周病に対する治療というのは、「歯石を取って終わり」というイメージが強いのです。それだけでは、歯周病の根本的なことを治していないと思います。衛生士さんにブラッシングケアがきちんとできているのか診てもらい、その上で歯石も除去し、歯周のオペ(歯周外科手術)も行い、ようやく治ったということができます。これらは簡単な話ではなくて、長期にわたってみていかなければなりません。

予防については、歯周病治療のために3~4ヶ月毎に歯石をとってもらうということでなく、『患者さん自身がきちんと歯を磨けているのか?』といったことに焦点を当てた方が良いです。歯周病を治してほしい人に対して、きちんと歯周病を治せる歯科医院を探しましょう。

岡 勇気 院長
大和田おか歯科医院
岡 勇気 院長
さいたま市見沼区/大和田町/大和田駅
●歯科 ●矯正歯科 ●小児歯科 ●歯科口腔外科
  • 智歯周囲炎

親知らずの前後の歯に起こる痛みや炎症。十分なブラッシングと親知らずの抜歯で予防を。

智歯周囲炎は親知らずの周りの歯に起こる痛みや炎症のことです。
原因は、親知らずの前後の歯の磨きが不十分もしくは嚙み合わせが悪いために汚れがたまってしまい、細菌が繁殖して炎症を引き起こしていることが一般的です。また、受験の前や出産前など人生のイベント時や環境の変化を伴う際に起こることが多く、ストレスが原因ともいわれています。症状は激しい痛みをはじめ、腫れたり落ち着いたりを繰り返す、炎症部分から悪臭がしたり高熱が出たりすることなどです。治療法は、歯科医師の判断による抗生物質や非ステロイド性抗炎症薬の処方・抜歯ですが、たとえ薬で痛みや炎症がおさまったとしてもそれは一時的なものであることが多いため、ほとんどのケースで抜歯がすすめられています。予防は親知らずを抜くこと、これに限ります。環境が変わる前に歯科医師に相談して抜歯を試みるのがいいでしょう。痛みのリスクと残すことのリスクをしっかりとすり合わせし、患者さんのライフスタイルに合った選択が大切です。

八木 正聡 院長  
やぎ歯科医院 口腔外科
八木 正聡 院長  
大田区/鵜の木/鵜の木駅
●歯科 ●小児歯科 ●歯科口腔外科
  • 顎関節症

原因を正しく特定するとともに、影響を及ぼす「習慣」を見直すことが大事

顎関節症は顎の関節とそれに関連する筋肉の病気です。顎関節の可動域が狭くなり「口を開けると痛い」「口を開けた時にカクカク音がする」などの症状が現れることが一般的です。症状が現れる背景にはストレスなどがあると考えられますが、その原因は1つだけではありません。

顎関節症という病名ではありますが「関節」に病気が潜んでいることの他に、関節を動かす役割を担う「筋肉」に炎症が起こっていることが多いのです。気付かない間に歯を食いしばっていたり、眠っている間に歯ぎしりをしたりすることで常に筋肉に負荷がかかり、筋肉が凝り固まってしまうのです。

このように顎関節症は日常生活の何気ない習慣が影響しているため、一概に「この治療で治ります」と言うことはできません。顎関節症の症状がどんな時に現れるのかなどを丁寧にヒアリングして原因を特定し、その原因を取り除くことが一番の治療になりますから、「歯を食いしばっていることに気付いたら意識してリラックスする」などの対策を地道に続けていただくことが大切です。もしも筋肉疲労が原因であれば、お口まわりのマッサージやストレッチを続けてみてください。また夜間の歯ぎしりがひどいようでしたら、マウスピースを装着して就寝することも一つの方法ですから、かかりつけの歯科医院などにご相談いただくとよいでしょう。

田川 杏里 院長
うけがわ歯科弥平・矯正歯科
田川 杏里 院長
川口市/弥平/川口元郷駅
●歯科 ●矯正歯科 ●小児歯科 ●歯科口腔外科 ●訪問歯科診療

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獣医師から聞いた
『動物の病気』の対処・治療方法

  • 猫の歯周病

汚れてしまう前からの毎日の歯磨きが大切

「お口が臭う」ということで来院される方は少ないのですが、それは病気のサインかもしれません。1番大きい奥の歯に汚れがつきやすいのですが、そこまでチェックされる方は少ないですし、気づいた場合にはアドバイスをさせていただいています。
犬にも猫にも歯周病はありますが、あえて言えば、猫ちゃんのほうが深刻になりやすい傾向はあるように思います。猫ちゃんは我慢強いですから、ギリギリまで我慢して食べようとするんですね。そうすると飼い主さんも「食べてるから大丈夫」と思われるでしょうし、食べなくなった時点で来られた場合、難しい状況に陥っているケースが多いように思います。歯ぐきに赤みが出てるようでしたら、塗り薬で対応していきますが、取りきれない汚れが付着していたり、抜歯の必要性がある場合には、全身麻酔をかけての処置をおこなっています。
歯周病が重度になるかどうかは、持って生まれた体質が大きく関係しているとの見方も有力です。また最近では、お口の匂いがお腹から“来ている”という見方もあり、腸内環境を整えてくれるフードやサプリメントの需要も増えているように思います。

石飛 里美 院長
とくろくペットクリニック
石飛 里美 院長
板橋区/徳丸/西台駅
●犬 ●猫
  • 犬・猫の異物誤飲

命の危険にもつながる異物誤飲。早めの受診で重症化を防ぐ

ワンちゃんの誤飲で多いのは「ウレタンのマットレスの破片」です。
一つひとつは小さなものでも、髪の毛やホコリが絡まって大きな塊になれば、胃の出口や十二指腸に引っかかって嘔吐が起こります。
ネコちゃんの誤飲で多いのは「おもちゃ」ですね。
危険なのは、異物の先に紐がついている場合です。異物の先に紐がついているおもちゃや破片の場合、紐が引っかかって腸重積(ちょうじゅうせき)になる可能性があります。腸重積から腸が破れて腹膜炎を起こす場合もありますので、できるだけ早い発見が望ましいですね。
異物誤飲の診断は、レントゲンで映らない素材など飲み込んだ物によっては時間がかかります。
ですから、何回も吐く・水を飲んでも吐くといった症状が見られる場合は、様子を見ないで早めの受診が大切です。受診の際は、誤飲したものがわかれば持参していただくと診断の助けになります。
ただし、異物誤飲は予防が大切です。普段の生活の中で、異物誤飲を起こさないような環境整備に配慮していただくのが一番です。

※ 腸重積(ちょうじゅうせき):腸管が折り重なる状態。重なった部分の血液循環が悪くなり、腸管の閉塞や穿孔をおこす。

山田 智子 院長
コジマ浦和動物病院
山田 智子 院長
さいたま市南区/白幡/武蔵浦和駅
●犬 ●猫
  • 犬の白内障

根本治療は外科手術。併発の場合は原因の病気をしっかり治して

白内障は、水晶体が濁り視力が低下してしまう症状で、犬によく見られる病気です。原因は遺伝的なものから、他の病気がきっかけで併発してしまうなど様々です。老齢だから白内障になるとも一概には言えませんし、目が白っぽくなっていても実は白内障ではない場合もあります。飼い主さんが気づく症状としてわかりやすいのは、目が白くなることが挙げられます。しかし初期の段階では痛みやかゆみなどの症状もなく、飼い主さんの方でわかるのはかなり進行してからになります。初期の段階ですと、動物病院で専用の顕微鏡で検査をしないとはっきりとした診断が下せないことが多いです。ある程度症状が進行すると痛みが出てくることもあり、進行を遅らせる点眼薬などもありますが、完全に治療するには外科手術が必要になります。遺伝が原因となると1~2歳から白内障になってしまうこともあり、この場合は予見予防というのは難しいです。目の炎症や糖尿病など他の原因がある場合は、まずその原因となる病気の治療をしっかりとすることです。健康診断を定期的に受診し不調を見逃さないことも大切です。愛犬の様子は日頃から気をつけて見て、物にぶつかりやすくなるなどの異常があらわれたら一度獣医師にご相談ください。

近藤 竜太 院長
白金高輪動物病院
近藤 竜太 院長
港区/白金/白金高輪駅
●犬 ●猫

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