集中力が続かない「ADHD」は脳の病気?
ADHDは注意欠如・多動症ともいわれ、集中力が続かなかったり、じっとしていられなかったりする状態を指します。症状が現れる原因ははっきり分かっていないものの、認知・実行機能を担う前頭前野の神経回路に問題があると考えられています。ひと昔前までADHDは「個性」として捉えられ、成長するにつれて遅刻癖などが顕在化して「大人の発達障害」などと診断されるケースが少なくありません。
ADHDの治療には(1)精神療法(認知行動療法)と(2)薬物療法の大きく2つの方法があります。(1)については、約束を忘れないようにメモを取ったり、スマホのボイスレコーダーに記録を残したり、集中力を切らさないように壁に向かって座ったりヘッドフォンをしたりといった方法で対処します。(2)では、前頭前野の神経回路にはたらきかけるお薬を使うことが一般的です。
ADHDは過度なストレスによって症状が増大するとされますので、バランスのよい食事、十分な睡眠、適度な運動を心がけることにより、一定の予防効果が期待できるでしょう。
- 人形町駅前こころのクリニック
- 山内 孝夫 院長
- 中央区/日本橋人形町/人形町駅
- ●精神科 ●心療内科