片側だけ鼻が詰まる。奥歯の炎症は看過せずにすぐ治療を
歯を悪くした患者さんで、鼻の奥の副鼻腔に炎症を起こす蓄膿症になる方がいます。両側の場合は鼻が原因のことが多いのですが、片側の場合は歯に原因があることが実に5割程度あり得ます。あまり知られていないことですが、副鼻腔の中の上顎洞という部分が奥歯4本と近いところにあり、歯根に炎症が起きたまま放置していると鼻の片側だけ詰まることがあります。これが歯性上顎洞炎です。症状としては鼻づまりや、鼻水が喉を伝う後鼻漏(こうびろう)という症状があり、歯に原因がある場合は耳鼻咽喉科を受診してもなかなか完治しません。さらに重症化すれば鼻の内視鏡手術をしたり、問題の歯を抜いて詰まった鼻の自然孔をきれいに開いたりという外科的な治療が必要になります。歯性上顎洞炎の対処としては、原因となっている歯の治療をすることが先決です。予防するにも、日頃からむし歯にならないための歯磨きやメンテナンスが重要で、歯の痛みなど違和感があれば放置せずすぐに受診することが大切ですよ。
- AKuA Dental Clinic(アクアデンタルクリニック)
- 長谷川 義道 院長
- 港区/新橋/新橋駅
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